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女風セラピストの仕事は「休日や夜だけ」「会社員の“兼業”が多い」中年男性でも稼げるのか?

伊藤綾
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近年、ひそかなブームとなっている「女風(女性向け風俗)」。セラピストやキャストと呼ばれる男性が、女性客に対して性的な要素を含む接客や施術を行うサービスの総称だ。 現在、都市部を中心に約350店舗が全国に存在するといわれているが、そこで働くセラピストは“会社員の兼業”というパターンも多いとか。 女性が「男を買う」時代の到来は、一般男性にとっても“楽しく稼げる副業”となり得るのか? 今回は 『女風に行ったら人生変わった』(鉄人社)の著者で、女風の利用者やセラピストなどを多数取材してきた作家・ルポライターの大泉りか氏に聞いた。(記事は前後編の前編)

女風を利用する女性たちの実像とは?

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『女風に行ったら人生変わった』(鉄人社)
――前著『ホス狂い』の発売から約4年。最新著作では女風の利用者11人を取材し、女風を利用したきっかけや生々しい体験談がまとめられていて、読みながらいろんな想像を掻き立てられました。 大泉:女風を利用する動機は人によって全く違うので、なるべく幅広いパターンを紹介しています。女性読者の参考になりつつ、読み物としても単純におもしろいかなと。 ――女風ってアダルト好き界隈での知名度は高い一方、実際の利用者がほとんどいないイメージも個人的にはありました。女子会などで女風が話題になることもあるのでしょうか。 大泉:この1〜2年で急増した印象ですね。私のSNSまわりでも、取材を始めた2〜3年前は「興味はあるけど利用したことはない」という声が多かったんですけど、「実際に利用したことがあります」という女性の割合が、だんだん増えてきた実感があります。 ただ、今回の取材で言うと、取材後に「いろいろ話せてスッキリしました。リアルな友人・知人には話しづらくて」とおっしゃる女性が、やっぱり多かったです。お気に入りのセラピの話をしたくても、「それって結局ちょっとしたノロケ話だし、ましてパートナーの話でもないから」と。取材という場のほうが、むしろ話しやすいところはやっぱりあったのかなって。 ――「オフィスのあの子も女風に行っているかも?」という男性ならではの妄想も、一応は普通に成立するというか。 大泉:実際、利用者には普通にモテそうな女性が多くて驚きましたね。アナウンサーみたいなキレイ系の20代の若妻とか、女風で遊ぶお金をデリヘルで稼ぐモデルスタイルの女性会社員とか……。 ――セフレが3人いる20代女性など、普段からセックスの相手には困っていない女性利用者が多かったそうで。 大泉:まあ、処女のまま女風でアナルセックスデビューを果たした事例なんかも本書では紹介していますけど……。みなさん現役で色事を楽しんでいるからか、総じて女性としての色気が感じられました。

女風の“プレイ”は一体どこまで?

写真はイメージです
――女風では、どこまでのプレイが可能なのでしょうか。 大泉:お金次第では、3Pなども含めて、男性用風俗にあるようなプレイはひと通り応相談で可能です。もちろん、セラピごとのNGプレイは存在しますけれども。 ――男性用風俗との大きな違いとして、フリーで入る客がほぼいないことも挙げられるとのこと。セラピストとの適切な距離感に苦労している女性が少なくないようですね。 大泉:女性はセックスした相手を好きになっちゃうところもあるし、男性よりもコミュニケーション込みでイチャラブっぽいプレイを楽しむ傾向が強いです。回遊(毎回違うセラピストを指名して渡り歩く利用スタイル)や、テクピ(施術のテクニックを重視するセラピスト)推しの利用者もいますが、ヘビーユーザーには比較的少ない気がします。 ――例外はたくさんありつつ、男性より女風の利用者のほうが沼にハマりやすいと。 大泉:ただ、女風は時間あたりいくらという料金システムなので、ホス狂いと比べると地に足のついた利用者が全体的に多いです。ギブ&テイクのコスパ意識が強いというか。長時間利用だと数十万単位の金額になりますが、費用対効果はわりと考えていますね。

タダ会い・本番行為が横行

写真はイメージです
――店を通さず客と会うタダ会い・プラベ会い、本番行為なども横行しているようですが、どこまでお店は黙認しているんですか? 大泉:男性用風俗と同じく、女風でもバレたら大問題です。店側にお金が入らないし、客との関係が拗れたときのトラブルのもとですから。 ――女風では多くの人が本番をしているといった話もあるようですね。 大泉:そうですね、気に入った客と本番したり、延長料金やホテル代をおまけしたり。大前提として、女風のセラピは風俗嬢よりもエッチなことが好きで働いている男性が多いので。やっぱり、そういうルーズな側面が女風にはありますね。年齢や容姿で差別せず、料金分は平等にサービスを提供することがプロの条件ではあるんですけど。

休日や夜だけ働く男性も多い

写真はイメージです
――女風のセラピストは、どういう背景や経歴の持ち主が多いんですか? 大泉:会社員などの本業の仕事をしながら、休日や夜だけ女風で働いているという人が多いです。 ――採用ページを見ると、“本業があること”を募集条件にしているお店もありますね。きちんと“社会性のある人”をふるいにかける意図なのかもしれませんね。 大泉:あとは、SNSでセックスルポを発信している裏垢男子やコアな風俗好きなど、セックスの道を極めんとする求道者みたいな男たちもいますし、新宿2丁目の売り専がことごとく女風に流れているという話も聞きました。 ――ノンケ男性なら、そりゃ女風のセラピストとして働くほうが良いですもんね。

セラピストの登録料は3万円ぐらいから

――普通に考えたら働きたい人が多そうなオイシイ仕事ですけど、けっこうオープンなかたちで採用ページなども用意されているんですね。 大泉:スカウトされるようなルックスがなくても問題ないですし、特別な人脈やコネも必要ないです。というのも、女風のセラピストの仕事はキャバ嬢と同じで個人事業主として働くので、給料は完全出来高。採用後のパネル写真の撮影や、外部から講師などを呼んで開かれる講習会の費用も、登録料としてセラピがお店に支払うんですよ。 ――登録料の相場は、いくらくらいになるんですか? 大泉:大手で10万円取るところがあるそうですが、それはかなり高いほうで、たいていのお店は3万円くらいからだと思います。お店へのバックは利用料金の4〜5割ほどになりますが、すぐ元を取れる金額感ではあるのかなと思います。

ひと昔前の出張ホストとは別物

――出張ホストと女風のセラピストの違いは何なのでしょうか? 大泉:私は以前、出張ホストの体験取材もしたこともあるんですが、かつての出張ホストとは比べものにならない一般利用者が今の女風業界には存在していますね。 ――隔世の感があります。 大泉:現在の出張ホストは、街中でデートができる“レンタル彼氏”のようなサービスが主体で、性感サービスなどは女風のセラピストが担っているというのが、大まかなイメージです。ただ、お店ごとに濃淡があって、厳密に棲み分けされているわけではないようですけど。 ――女風オーナーさんはどんな方たちが多いんでしょうか? 大泉:女性経営者の場合は、トレンドに沿って事業を多角展開しているタイプの方が多い気がします。以前、女風のお仕事フェアというイベントでお見掛けした女性経営者たちはスポーツジムやベーグルのお店もやっています、みたいな雰囲気でした。 一方で男性はセラピストとして働いてある程度の顧客がついたところで独立して、個人店を始める、というかたちの方が多いです。基本的に男性用風俗や歌舞伎町のホストクラブよりは、けっこうクリーンな業界という印象を個人的には持っていますね。 【後編記事】⇒「本業スキルが活きる」「1時間クンニ保証で稼ぐ手も」普通の会社員が“女風セラピスト”として稼ぐには? <取材・文/伊藤綾>